ほぼ理想に近い牛乳が完成しました。
その勢いで北海道産の牛乳は、日本中のスーパーに並びましたが、その生産方法は、質より量を重視するという方向に舵が切られていきました。
それを是正するため共同購入の会は、帯広畜産大学や酪農学園、よつ葉乳業の共同購入班とともに、原点にある健康な牛、ストレスのない牛の乳を求めるなら物言わぬ動物への最善の配慮(アニマルウェルフェア)をすることに取り組んでいくべきことを知りました。
一昨年10月、ほぼ理想に近い、牛の通年放牧、雑草混植の放牧地と100%国産飼料での飼育、ノンホモジナイズ、低温殺菌という牛乳が完成しました。よつ葉牛乳という名称は同じですが、市販のよつ葉牛乳とは違います。全道で酪農家は5,000人といわれていますが、この牛乳の生産者はわずか11人です。
小さいけれどたゆまずこのことを訴え続け、ようやく消費者の力でなしえたことです。
しかしこの牛乳は、なんとしても学校給食として子供達に飲ませたいのです。
今から生産の本格化、拡大作業が始まります。
これに取り組む生産者を守るには、私たち消費者の不断の努力が必須です。
消費者の力でここまで来られた、とも言えます。
わたくしは昨年末で83歳になりました。この消費者の力を信じ、今危機に瀕している日本の農業を立て直す力の一翼は、消費者の志にかかっていると思います。