一般の野菜に使われている農薬についてご紹介します。
一般の野菜に使われている農薬についてご紹介します。
有機リン系の農薬(殺虫剤)
有機リン系殺虫剤は、神経毒性を持つ有機リン化合物を用いた農薬で、主に殺虫剤として使用されています。
有機リン系殺虫剤は、リン酸エステル化合物で、昆虫の体内に取り込まれるとコリンエステラーゼと結合して、その働きを阻害します。このため、神経伝達物質であるアセチルコリンが分解されず蓄積し、正常な神経伝達が行われなくなり、昆虫は中毒症を起こし死に至ります。
人間が大量にばく露すると毒性が高く、有機リン系に中程度ばく露したときの症状には、鼻水、胸部圧迫感、息苦しさ、発汗、吐き気、嘔吐、胃けいれん、筋けいれん、意識障害などがあります。
有機リン系殺虫剤クロルピリホスは、2020年1月にEUでも使用が禁止されました。その理由について政府は「遺伝毒性に懸念があること、発達神経毒性に影響が認められ、生殖毒性が懸念されること」と答弁しました。
ネオニコチノイド系の農薬(殺虫剤)
ネオニコチノイド系殺虫剤は、平成5年頃から使用されている殺虫剤の総称であり、農薬取締法に基づき、7つの化学物質が登録されています。
主な登録物質にはアクタラ、ダントツ、アドマイヤー、モスピラン、ベストなどが含まれます。
ネオニコチノイド系農薬は一部で危険性が指摘されており、科学者による警告も存在します。
たとえ少量のネオニコチノイドでも、生きものに悪影響があることがわかってきました。
神経毒としてのネオニコチノイドが引き起こす可能性のある慢性障害には、嗅覚や記憶の障害、生殖能力の低 下、採食行動の異常と摂食量の低下、飛行困難、病気にかかりやすくなることなどが挙げられます。
グリホサート系の農薬(枯葉剤)
最近、農業界で使われているグリホサート系農薬について疑問が生まれています。メーカーは「毒性が低い」「環境にやさしい」と言いますが、一体どれだけ安全なのでしょうか。
この農薬は、世界中で広く使用されているものの、最新の研究では発がん性や発達神経毒性が報告されています。
さらに、安全性については製造企業と専門家の見解が分かれており、訴訟が行われている事実もあります。
農産物に残留する可能性もあるため、食べ物を通じて摂取することも考えられます。作物ごとに残留基準値が定められていますが。少し多く食べただけで超えてしまう可能性があるとしたらどうでしょうか。
つまり、この農薬の危険性は無視できません。食生活に気を付け、安全な情報を手に入れることが、家族の健康を守る第一歩かもしれません。
ポストハーベスト農薬
ポストハーベスト農薬は、収穫後の農産物を保護し品質を維持するために使われるものですが、その危険性について理解しておくことが重要です。
ポストハーベスト農薬は通常の農薬よりも濃度が非常に高いため、摂取する際のリスクが増大します。通常の農薬と同様に、これらの農薬も食品の表面だけでなく、中にまで浸透する危険性があります。これは特に、外国産の柑橘類などで顕著であり、消費者が気をつける必要があります。
さらに、ポストハーベスト農薬には発がん性や催奇形性が指摘されている成分も含まれています。
これらの成分が摂取されると、健康への影響が懸念されます。特に、小麦製品に多く使用されるため、パンやシリアルなどの加工食品に含まれる可能性が高まります。
日本は輸入食品に依存しており、外国産の農産物にはこれらの農薬が使用されている可能性があります。したがって、食品の原産地や生産方法についての情報を確認し、できるだけ安全な食品を選ぶよう心掛けることが重要です。