甲州枯露柿
萩原さんの枯露柿は干し柿の王様、味も手間暇のかけ方も日本一です。
最初1ヶ月程縄に結び付けて天日乾燥。そのあと家の中にカイコ棚をつくり、稲わらを敷いて横に寝かせます。
家中の戸を開け放して20日程、室内乾燥します。江戸時代から献上品だそうです。
山又山に囲まれた甲府盆地、氷点下になっても滅多に雪など降らず、毎日ひたすら冷たい空っ風(季節風)が吹き荒れます。
ちなみに、私も甲府生まれで、家でもこの干し柿を作りましたがご近所のどこも室内開放の乾燥などしていませんでした。
山梨の石和に近い甲府市落合で受け継がれた、萩原さんの古式の干し柿作りは、もう受け継がれる方もないのではないかと思います。
この柿は百匁柿といわれるように400gある大きな柿です。気温が高いと干してもへたを残して落ちてしまいます。
昨年は10月頃、連日雨降りで、皮をむく前に多くが落下、農家に災害救助法が出されました。
私たちの会に届くのも遅くてしかも50個程の入荷だけでした。
今年は又柿をむく頃、あのポカポカ日和で干ことが出来ず、農協の冷蔵庫に全開放で寒くなるのを待っての皮むきだったようです。