神楽坂123青木さんの四季折々つれづれ食材コラム

食材のスペシャリスト青木紀代美さんによる 厳選おすすめ食材コラム

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無農薬白川茶上煎茶

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白川茶

どこかにいいお茶がないかしら… ぼんやりテレビを見ていると、「昭和四五年に農林大臣賞をとって以来、天皇杯、日本農業賞などを次々と受賞している岐阜の東白川農業協同組合です」と、画面に朴訥な雰囲気の安江庄吉さんが現われました。 昭和五五(一九八〇) 年ごろのことです。

「俺たちは満州開拓団帰り。日本であてがわれた土地は、だれも見向きもしない、石がゴロゴロした痩せ地だった。そこにお茶を植えて、苦労して今日を迎えた」とおっしゃっています。

私はすぐに農協に電話して、現地に飛びました。 安江さんたちは満州に行く前にもお茶を作っていたそうです。 大きな規模ではなく、それぞれの農家で家庭菜園ほどのお茶作り。 村では毎日たっぷりお茶を飲むのが習慣だったそうです。 お茶にはすごい生命力があるので、よその町では高血圧やら脳梗塞やらと願いでいましたが、この村では病気する者などいなかった、みんな健康だったという記憶が安江さんには鮮明に残っていたそうです。だから村人たちと一緒にお茶作りに取り組んだのだとおっしゃいます。

以来、安江さんとは五年ほどのお付き合いでした。 一五年ほど前に安江さんが亡くなったあと、村中が立ち上がり、海抜四〇〇メートルほどの寒暖差の激しい土地で無農薬のお 茶を現在も作りつづけています。葉が厚く、色のいい、コクのある味は、冷涼な地と白川の深い霧に育まれたおかげなのでしょう。

「ふつうのお茶のように一煎二煎でお茶っ葉を捨てないでください。コクのあるおいしい お茶ですから、色が出ているあいだはおいしく飲めます」

確かにそのとおり。知る人ぞ知る銘茶です。まだ販売力がないからと、発売元として私たち「乳研連合会」の名前を表示して、高速道路のサービスエリアなどで販売したこともあります。

しかし何を隠そう、このお茶の色と味の良さは、かの有名な宇治茶にブレンドされつづけているほどです。 製造元はいま「新世紀工房」 と名乗り、著名なお茶としてプロのあいだでも定評があります。 隠れた小さなブランド茶です。

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